2009年 解体寸前のエキスポランド正面ゲート。子供の頃に過ごした夏の夜の、あの有意義な一時はまるで幻想のよう。回ることを遮られた出口の回転扉は、膨大な人々の手の痕跡を残しその役目を終えた。

大阪府吹田市の旧千里山団地。 丘陵地帯の地形になぞられるように建てられた団地郡は近代文明の遺跡となり、そして消滅する。 千里山レガシー、僕は遺跡の生まれ育ち。

今はなき、むかし住んでた団地の桜。もう見ることはできないけど、散り出すころの生暖かい桜のにおいは今も僕のなかで鮮やかに残ってます。今年もまた偶然何処かで出会った温めの桜のにおいで、あの団地で過ごした春の情景を堪能しています。

門司の港の薮椿朽ちて尚強く艶やか